2013年1月31日木曜日

女子柔道界の体罰騒動

女子柔道では、日本代表選手らが指導陣の暴力行為などを集団告発する異例の事態が起きています。
この事態について、日本水泳連盟の上野広治競泳委員長のコメントを紹介します。

日本水泳連盟の上野広治競泳委員長は「(金メダル至上主義の)柔道界の使命が、指導者と選手に相当なプレッシャーとなっていただろう」とした上で、「柔道で選手選考は難しいと思う。
それでも競泳が(2000年以降)国内独自で明確な基準を設けたように、もう少し選考方法がクリアになれば、いいのでは」と指摘した。
また、上野委員長は、日大豊山高校の保健体育科教員という立場でもあるが、「怒る(おこる)と怒る(いかる)という字は同じだが、怒り(いかり)には平常心が保たれていない。怒って(いかって)教えても後には何も残らない」と話した。 
・・・YAHOO!JAPNニュース>各競技団体、暴力を否定 「逆らえば選考影響」選手に重圧

上野委員長といえば、今日の水泳王国日本を築いた第一人者です。
彼は、本番に弱いと言われた日本の水泳チームを、本番で力を発揮できるチームに作りかえました。
本番で実力を出すには、メンタルを鍛えるということ以上に、チームの雰囲気が重要と考えた彼は、
  • 選手か自信を持って世界と戦える明確で厳しい選考基準
  • インカレの大学チームのように、チームのために戦うというマインドづくり
を行い、北京五輪やロンドン五輪で大きな成果を上げました。
成果の影には、平井コーチと寺川綾選手、久世コーチと松田丈志選手などの師弟関係が美談として添えられています。

それに対し、柔道界はどうでしょう。
選手らが指導者を集団告発するなどということは水泳界では考えられません。
コーチが代表を決める権限を握っており、戦々恐々とした雰囲気の中で選手たちは過ごしていたのではないでしょうか。

女子柔道は、北京五輪では7階級で金2個を含む5つのメダルを獲得していましたが、ロンドン五輪では、メダル3個(金1個)に留まりました。
今回の騒動が、日本柔道界を立て直すきっかけになることを期待します。

■参考資料
NumberWeb>競泳日本を改革した男・・・松原孝臣2010/01/18
NumberWeb>日本水泳、惨敗からの躍進。強い「チーム」のつくり方とは。・・・葛山智子2012/07/17

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